適正飲酒の取り組み

飲酒と健康に関する知識

飲酒と健康との関係について考えてみましょう。

 日本における高尿酸血症(痛風)の患者数は約60万人、予備軍は500万人とも言われています。「高尿酸血症」をほおっておくと、高脂血症、高血圧、尿路結石、腎障害といった、合併症を招く危険があります。痛風のイメージと言えば、ビールに含まれているプリン体が悪いと思われていますが、本当にそうなのでしょうか?

 確かにアルコール飲料を比較するとビール中には他のアルコール飲料に比べて多くのプリン体が含まれていることが解りますが、通常の食品中の中にはビールよりもはるかに多くのプリン体を含むものもあることが解ります(文献①)。従って、プリン体の多い飲食物に関する情報を知って、総合的に対処することが必要となります。また、アルコールは血中尿酸値を上昇させますので、やはり飲み過ぎには、注意が必要です。

食品100g中のプリン体含有率
食品名
プリン体含量
(mg/100g)
煮干し、かつお節、干ししいたけ
鶏レバー、丸干しいわし、豚レバー
大正エビ、まあじ、牛レバー など
特に多い食品
100~400
まいわし、かつお、車エビ、大豆
牛心臓、するめいか、にじます
生さんま、あさり など
多い食品
50~100
コンビーフ、焼きちくわ、えのきたけ
ほうれんそう、ベーコン、プレスハム
カリフラワー など
少ない食品
20~50
鶏卵、野菜、果物、コーヒー、牛乳
プロセスチーズ、すじこ、小麦粉
かずのこ、ごはん、焼きかまぼこ など
ほとんど
含まない食品
0~20
痛風 痛みと尿酸を抑える:細谷龍男著、法研発行、1994
アルコール飲料100g中のプリン体含有率
ビール
5.7mg
日本酒
1.5mg
ワイン
0.4mg
ウイスキー
0.1mg
焼酎
0.1mg
アサヒビール(株)分析研究所による
文献①
臨床栄養学 -病態・食事療法編- 
上田隆史、河村剛史、佐藤祐造 共編 培風館
P68 表3-21 食品中のプリン体含有量

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