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ビールの豆知識
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ビールの原料はそれぞれの国によって異なった使い方がありますが、日本では酒税法により、麦芽・ホップ・水のほかに副原料として、米・とうもろこし(コーン)・でんぷん(スターチ)・糖類等を使用することができます。それぞれのビールに使用された原料(水を除く)はラベルなどに表示されています
麦芽は主として二条大麦(ビール大麦)からつくられます。この麦がビール醸造用 に使用されるのは次のような必要条件を備えているからです。
ビール大麦は日本各地で栽培されていますが、現在使われている麦芽の大部分は品質、価格面で優れているカナダ、オーストラリア、ヨーロッパ各国などからの輸入麦芽です。
ビールの原料の中で最も特色のあるのはホップでしょう。ホップは多年生、雌雄異株のつる性の植物で、ビールの醸造には雌株につく受精していない毬花を8~9月に収穫して使います。 ホップがビールに果たす重要な役割は、
などですが、このような作用はホップの有効成分であるルプリン(黄色い花粉のように見える樹脂の粒)の働きによるものです。 世界的にホップの生産地は緯度で35~55度の間に位置していますが、日本では東北地方など気候の冷涼な所で栽培されています。しかし、現在ビール醸造に使用するホップの多くはドイツ、チェコなど海外からの輸入ホップです。
醸造用水はビールの品質に大きな影響を与えるだけに、適質の水が得られることが工場の立地を決める際の重要な条件となっています。それだけに水質条件もきびしく、成分だけでなく無色・透明・無味・無臭で、生物的に汚染されていないことも要求されます。 一般的に淡色ビール(日本の普通のビールはこれに該当)にはカルシウム、マグネシウムや炭酸塩の含有量の比較的少ない軟水が適し、濃色ビールには硬水がよいとされています。
副原料としての米・コーン・スターチはビールの味を調整し、バランスのよいものにするのに役立ちます。これらはアメリカやヨーロッパ諸国(ドイツを除く)でも消費者の嗜好に合わせたビールを醸造する手段として広く使われています。
スタウトビールは発酵性エキスの濃度を高くするために加糖しています。その結果アルコール分が約8%と高くなっています。
淡色ビールの製造工程を順を追って簡単に図で示すと、左のようになります。
この工程はビール大麦を溶けやすく、分解されやすい状態の麦芽に加工するところです。まずホコリやゴミをきれいに取り除き、浸麦槽で水分を含ませ、発芽室で適度に発芽させたのち、乾燥室で熱風により焙燥します。このときにビールに必要な成分と独特の色、そして芳しい香りをもつようになります。
細かく砕いた麦芽と米などの副原料を温水と混ぜ合わせます。適度な温度で、適当な時間保持すると、麦芽の酵素の働きででんぷん質は糖分に変わり、糖化液の状態になります。これをろ過してホップを加え、煮沸します。ホップはビールに特有の苦味と香りをつけると同時に麦汁中のたんぱく質を凝固分離させ、液を澄ませる大切な働きをします。こうしてできた熱麦汁は次に発酵工程に移されます。
熱麦汁を5℃くらいに冷却し、これに酵母を加えて発酵タンクに入れます。7~8日の間に酵母の働きによって、麦汁中の糖分のほとんどがアルコールと炭酸ガスに分解されます。こうしてできあがったビールは若ビールと呼ばれ、まだビール本来の味、香りは十分ではありません。
若ビールは貯酒タンクに移され、0℃くらいの低温で数十日間貯蔵されます。この間にビールはゆっくり熟成し、調和のとれたビールの味と香りが生まれてきます。熟成の終わったビールはろ過され、透きとおった琥珀色のビールができあがります。
こうしてできあがるまでにおよそ2~3カ月。いよいよビールはびん・缶あるいは樽に詰められて市場に出荷されます。びん・缶詰めビールは生ビールが大部分ですが、一部に熱による処理(パストリゼーション)をしたビールもあります。
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ビールの豆知識
ビールの造り方
●ビールの原料
ビールの原料はそれぞれの国によって異なった使い方がありますが、日本では酒税法により、麦芽・ホップ・水のほかに副原料として、米・とうもろこし(コーン)・でんぷん(スターチ)・糖類等を使用することができます。それぞれのビールに使用された原料(水を除く)はラベルなどに表示されています
▼麦芽
ビール大麦
麦芽は主として二条大麦(ビール大麦)からつくられます。この麦がビール醸造用 に使用されるのは次のような必要条件を備えているからです。
ビール大麦は日本各地で栽培されていますが、現在使われている麦芽の大部分は品質、価格面で優れているカナダ、オーストラリア、ヨーロッパ各国などからの輸入麦芽です。
▼ホップ
ホップのルプリン
ホップの収穫
ビールの原料の中で最も特色のあるのはホップでしょう。ホップは多年生、雌雄異株のつる性の植物で、ビールの醸造には雌株につく受精していない毬花を8~9月に収穫して使います。
ホップがビールに果たす重要な役割は、
などですが、このような作用はホップの有効成分であるルプリン(黄色い花粉のように見える樹脂の粒)の働きによるものです。
世界的にホップの生産地は緯度で35~55度の間に位置していますが、日本では東北地方など気候の冷涼な所で栽培されています。しかし、現在ビール醸造に使用するホップの多くはドイツ、チェコなど海外からの輸入ホップです。
▼水
醸造用水はビールの品質に大きな影響を与えるだけに、適質の水が得られることが工場の立地を決める際の重要な条件となっています。それだけに水質条件もきびしく、成分だけでなく無色・透明・無味・無臭で、生物的に汚染されていないことも要求されます。
一般的に淡色ビール(日本の普通のビールはこれに該当)にはカルシウム、マグネシウムや炭酸塩の含有量の比較的少ない軟水が適し、濃色ビールには硬水がよいとされています。
▼米・コーン・スターチ
副原料としての米・コーン・スターチはビールの味を調整し、バランスのよいものにするのに役立ちます。これらはアメリカやヨーロッパ諸国(ドイツを除く)でも消費者の嗜好に合わせたビールを醸造する手段として広く使われています。
▼糖類
スタウトビールは発酵性エキスの濃度を高くするために加糖しています。その結果アルコール分が約8%と高くなっています。
●ビールの製造工程
麦
淡色ビールの製造工程を順を追って簡単に図で示すと、左のようになります。
▼麦芽の製造
この工程はビール大麦を溶けやすく、分解されやすい状態の麦芽に加工するところです。まずホコリやゴミをきれいに取り除き、浸麦槽で水分を含ませ、発芽室で適度に発芽させたのち、乾燥室で熱風により焙燥します。このときにビールに必要な成分と独特の色、そして芳しい香りをもつようになります。
込
み
▼仕込み
細かく砕いた麦芽と米などの副原料を温水と混ぜ合わせます。適度な温度で、適当な時間保持すると、麦芽の酵素の働きででんぷん質は糖分に変わり、糖化液の状態になります。これをろ過してホップを加え、煮沸します。ホップはビールに特有の苦味と香りをつけると同時に麦汁中のたんぱく質を凝固分離させ、液を澄ませる大切な働きをします。こうしてできた熱麦汁は次に発酵工程に移されます。
酵
▼発酵
熱麦汁を5℃くらいに冷却し、これに酵母を加えて発酵タンクに入れます。7~8日の間に酵母の働きによって、麦汁中の糖分のほとんどがアルコールと炭酸ガスに分解されます。こうしてできあがったビールは若ビールと呼ばれ、まだビール本来の味、香りは十分ではありません。
酒
▼貯酒
若ビールは貯酒タンクに移され、0℃くらいの低温で数十日間貯蔵されます。この間にビールはゆっくり熟成し、調和のとれたビールの味と香りが生まれてきます。熟成の終わったビールはろ過され、透きとおった琥珀色のビールができあがります。
過
・
容
器
詰
め
びん・缶・樽詰め
▼容器詰め
こうしてできあがるまでにおよそ2~3カ月。いよいよビールはびん・缶あるいは樽に詰められて市場に出荷されます。びん・缶詰めビールは生ビールが大部分ですが、一部に熱による処理(パストリゼーション)をしたビールもあります。