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平成28年の日本経済は、デフレ脱却と経済再生の流れを受け、雇用・所得環境が改善し、ゆるやかな回復基調となりました。 平成28年度のビール課税移出数量は、2,667千kl(前年比98.0%)となりました。発泡酒は725千kl(前年比93.2%)、新ジャンルは1,858千kl(前年比98.8%)となり、ビール系飲料合計では5,251千kl(前年比97.6%)となりました。 ビール系飲料の市場を取り巻く環境は厳しい状況が続いていますが、ビール業界としてはお客様ニーズに応える商品開発、新たな価値提案などを通じて需要振興に努めてまいります。 本年、ビール酒造組合が注力していく活動は以下の通りです。
若者のビール離れが進んでいると言われている現在において、ビールを通した“本音のコミュニケーション”の大切さに気付いてもらうために、昨年7月13日に「BEER TALK」を発表いたしました。この「BEER TALK」では、スペシャルWEBサイトを開設して、「本音で語る」シーンに寄り添う様々なコピーやグラフィック、WEBムービーを展開しました。このWEBサイトへのアクセス状況は、12月末時点では40万ページビュー、30万を超えるユニークユーザーを記録し、好調に推移しています。 また、「BEER TALK」の認知向上施策として11/1から12/20まで実施した「ビアトークで当たるキャンペーン」では、合計当選者数370人に対して1万4千件と多数のご応募をいただきました。 本年の展開につきましては、これらの結果を検証し、継続・展開の方向性を決定してまいります。
ビール酒造組合は、「ビール製造業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」、「ビールの表示に関する公正競争規約」の適正な運用に向けて昨年は全国9か所で合同支部調査員会を開催しました。 本年も全国9か所で合同支部調査員会を開催予定であり、上記規約の適正な運用、市場実態の把握に努めるとともに、本年6月に施行される「酒類の公正な取引に関する基準」の適正な運用にも取り組んでまいります。
ビール系飲料の市場は平成6年をピークに年々減少し、この20年間でピーク時の4分の3まで減少しました。ビール系飲料の総需要を回復するためにも、ビール・発泡酒・新ジャンル商品に課せられた酒税の大幅な減税はビール業界にとって最重要の課題でありました。 平成29年度の税制改正に向けて、ビール酒造組合は発泡酒の税制を考える会とともに「ビール・発泡酒・新ジャンル商品の酒税に関する要望書」を作成して、ビール系飲料の酒税の減税要望活動を行いました。 平成28年12月8日に発表された平成29年度与党税制改正大綱では、ビール系飲料の酒税改正の工程が明確になり、平成38年にはビール系飲料の税額が155,000円/KLに統一されることとなりました。ビール酒造組合としては、今回の大綱でビールの大幅な減税が示されたことを大きな前進と捉えています。
ビール酒造組合は、WHOの「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」、および、「NCD予防のためのアクションプラン」に示された内容に対応するため、IARDの賛助会員として会員各社と連携して活動を進めてまいります。 国内では平成28年5月に閣議決定された「アルコール健康障害対策推進基本計画」で取り組むべき重点課題の一つとされている「飲酒に伴うリスクに関する知識の普及を徹底し、将来にわたるアルコール健康障害の発生を予防」の中で、特に配慮を要する者とされている未成年者、妊産婦、若い世代への教育・啓発をより一層進めてまいります。 具体的にはビール酒造組合の活動として定着している「STOP!未成年者飲酒」プロジェクトや「未成年者飲酒防止ポスター・スローガン・学校賞募集キャンペーン」の取り組みを継続するとともに、未成年者飲酒防止の教育支援ツールとして「ビールすごろく」を新たに作成し、平成29年1月中旬に全国の小学校・中学校・高等学校、約38,000校へ116,000部配布いたしました。未成年者にとってなぜお酒がいけないのかが、すごろく形式でわかりやすく理解できるとのお声もいただき、約100校から追加の要望が寄せられています。 また女性の適正飲酒に向けた取り組みとしては、女性向けの適正飲酒啓発セミナーやスマートフォンアプリ「妊婦手帳」を活用した妊産婦飲酒防止に向けた啓発活動を継続してまいります。 ビール酒造組合は、これらの諸活動を通じて、「健康日本21(第二次)」や「アルコール健康障害対策推進基本計画」で掲げられている「生活習慣病のリスクを高める量を飲酒しているものの割合の減少」・「未成年飲酒をなくす」・「妊娠中の飲酒をなくす」という3つの目標の達成に貢献してまいります。
「一般社団法人Pパレ共同使用会」の加盟社は、平成25年3月発足当時の60社から99社となりました。(平成29年1月1日現在) また、Pパレの出荷枚数は、加盟社増や加盟社飲料部門の出荷好調等により、平成28年年間で約4,300万枚となり、発足当時の出荷枚数との対比で109%となりました。(平成29年1月25日速報値ベース) 平成29年の取り組みとしましては、Pパレの管理回収活動に重要な役割を担っていただいている卸売事業者様の協力をより強固なものとしていくため訪問活動等を通じて共有した課題に対応してまいります。 また、不正使用防止啓発活動や不正使用業者への法的手続などの活動をより強力に進めてまいります。
ビール酒造組合は経団連の環境自主行動計画と低炭素社会実行計画に参画し、廃棄物対策目標、CO2削減目標を掲げ、取り組んでいます。 低炭素社会実行計画では、ビール業界の2020年目標をCO2排出量51.1万トンとして取り組みを開始しており、2015年度の実績は47.3万トンと、3年連続で2020年目標を達成することができました。 また、2014年に経団連から要請がありました2030年目標につきましては、ビール業界の2030年目標をCO2排出量46.3万トンと策定しており、引き続き削減に取り組んでまいります。 もうひとつの柱である「環境自主行動計画 循環型社会形成編」では、加盟社の全ビール工場で発生する副産物や廃棄物について、再資源化を徹底することで、2000年より再資源化率100%を継続しています。
ビール酒造組合では魅力的な商品の開発、美味しさの実現、安全の確保等に関する技術を高めていくために、「国際技術委員会(BCOJ)」を設置しています。米国および欧州各学会の分析委員会への参加、加盟社協同での分析法の開発・学会発表を行うとともに、海外学会発表の国内での再演や招待講演からなる年次大会も開催しています。 昨年はASBC・MBAAの単独開催ではなく、4年に一度の共催によるWBCがアメリカのデンバーで行われました。BCOJからはオーラル11件、ポスター12件の発表を行い、日本のビール醸造技術を大きくアピールしました。 また、昨年、星陵会館で行われたBCOJ年次大会では、参加者が288名と前年から73名増加し、非常に盛況なものとなりました。特に国税庁鑑定官室のご協力により、全国の国税局から多数の参加がありました。 ビール酒造組合は、国内外の技術者同士の交流を進めながら、ビール醸造技術・分析技術の向上に引き続き取り組んでまいります。
ビール酒造組合では、原料である大麦・ホップから最終製品にいたるまで、さらなる品質の向上と安全性の確保を重要課題の一つとして捉え、活動しています。 食品表示法が2015年4月に施行となってから現在は5年間の経過措置中ですが、変更が必要な表示内容について検討を進めています。 また、2016年は消費者庁と農林水産省の共催による「加工食品の原料原産地表示制度に関する検討会」で、酒類を含む全ての加工食品について原料原産地表示の方向性が中間とりまとめとして示されました。現在は、具体的な表示内容やその時期について、検討を進めています。 今後もお客様に安全で魅力的な商品をお届けできるよう、取り組んでまいります。
以上
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リリース/会見
専務記者会見
●滝本専務理事業界専門紙記者会見(平成29年1月26日)
平成28年の日本経済は、デフレ脱却と経済再生の流れを受け、雇用・所得環境が改善し、ゆるやかな回復基調となりました。
平成28年度のビール課税移出数量は、2,667千kl(前年比98.0%)となりました。発泡酒は725千kl(前年比93.2%)、新ジャンルは1,858千kl(前年比98.8%)となり、ビール系飲料合計では5,251千kl(前年比97.6%)となりました。
ビール系飲料の市場を取り巻く環境は厳しい状況が続いていますが、ビール業界としてはお客様ニーズに応える商品開発、新たな価値提案などを通じて需要振興に努めてまいります。
本年、ビール酒造組合が注力していく活動は以下の通りです。
▼(1)ビール需要振興策
若者のビール離れが進んでいると言われている現在において、ビールを通した“本音のコミュニケーション”の大切さに気付いてもらうために、昨年7月13日に「BEER TALK」を発表いたしました。この「BEER TALK」では、スペシャルWEBサイトを開設して、「本音で語る」シーンに寄り添う様々なコピーやグラフィック、WEBムービーを展開しました。このWEBサイトへのアクセス状況は、12月末時点では40万ページビュー、30万を超えるユニークユーザーを記録し、好調に推移しています。
また、「BEER TALK」の認知向上施策として11/1から12/20まで実施した「ビアトークで当たるキャンペーン」では、合計当選者数370人に対して1万4千件と多数のご応募をいただきました。
本年の展開につきましては、これらの結果を検証し、継続・展開の方向性を決定してまいります。
▼(2)公正取引の推進
ビール酒造組合は、「ビール製造業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」、「ビールの表示に関する公正競争規約」の適正な運用に向けて昨年は全国9か所で合同支部調査員会を開催しました。
本年も全国9か所で合同支部調査員会を開催予定であり、上記規約の適正な運用、市場実態の把握に努めるとともに、本年6月に施行される「酒類の公正な取引に関する基準」の適正な運用にも取り組んでまいります。
▼(3)税制に関する活動
ビール系飲料の市場は平成6年をピークに年々減少し、この20年間でピーク時の4分の3まで減少しました。ビール系飲料の総需要を回復するためにも、ビール・発泡酒・新ジャンル商品に課せられた酒税の大幅な減税はビール業界にとって最重要の課題でありました。
平成29年度の税制改正に向けて、ビール酒造組合は発泡酒の税制を考える会とともに「ビール・発泡酒・新ジャンル商品の酒税に関する要望書」を作成して、ビール系飲料の酒税の減税要望活動を行いました。
平成28年12月8日に発表された平成29年度与党税制改正大綱では、ビール系飲料の酒税改正の工程が明確になり、平成38年にはビール系飲料の税額が155,000円/KLに統一されることとなりました。ビール酒造組合としては、今回の大綱でビールの大幅な減税が示されたことを大きな前進と捉えています。
▼(4)適正飲酒に対する取り組み
ビール酒造組合は、WHOの「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」、および、「NCD予防のためのアクションプラン」に示された内容に対応するため、IARDの賛助会員として会員各社と連携して活動を進めてまいります。
国内では平成28年5月に閣議決定された「アルコール健康障害対策推進基本計画」で取り組むべき重点課題の一つとされている「飲酒に伴うリスクに関する知識の普及を徹底し、将来にわたるアルコール健康障害の発生を予防」の中で、特に配慮を要する者とされている未成年者、妊産婦、若い世代への教育・啓発をより一層進めてまいります。
具体的にはビール酒造組合の活動として定着している「STOP!未成年者飲酒」プロジェクトや「未成年者飲酒防止ポスター・スローガン・学校賞募集キャンペーン」の取り組みを継続するとともに、未成年者飲酒防止の教育支援ツールとして「ビールすごろく」を新たに作成し、平成29年1月中旬に全国の小学校・中学校・高等学校、約38,000校へ116,000部配布いたしました。未成年者にとってなぜお酒がいけないのかが、すごろく形式でわかりやすく理解できるとのお声もいただき、約100校から追加の要望が寄せられています。
また女性の適正飲酒に向けた取り組みとしては、女性向けの適正飲酒啓発セミナーやスマートフォンアプリ「妊婦手帳」を活用した妊産婦飲酒防止に向けた啓発活動を継続してまいります。
ビール酒造組合は、これらの諸活動を通じて、「健康日本21(第二次)」や「アルコール健康障害対策推進基本計画」で掲げられている「生活習慣病のリスクを高める量を飲酒しているものの割合の減少」・「未成年飲酒をなくす」・「妊娠中の飲酒をなくす」という3つの目標の達成に貢献してまいります。
▼(5)物流効率化
「一般社団法人Pパレ共同使用会」の加盟社は、平成25年3月発足当時の60社から99社となりました。(平成29年1月1日現在)
また、Pパレの出荷枚数は、加盟社増や加盟社飲料部門の出荷好調等により、平成28年年間で約4,300万枚となり、発足当時の出荷枚数との対比で109%となりました。(平成29年1月25日速報値ベース)
平成29年の取り組みとしましては、Pパレの管理回収活動に重要な役割を担っていただいている卸売事業者様の協力をより強固なものとしていくため訪問活動等を通じて共有した課題に対応してまいります。
また、不正使用防止啓発活動や不正使用業者への法的手続などの活動をより強力に進めてまいります。
▼(6)環境への取り組み
ビール酒造組合は経団連の環境自主行動計画と低炭素社会実行計画に参画し、廃棄物対策目標、CO2削減目標を掲げ、取り組んでいます。
低炭素社会実行計画では、ビール業界の2020年目標をCO2排出量51.1万トンとして取り組みを開始しており、2015年度の実績は47.3万トンと、3年連続で2020年目標を達成することができました。
また、2014年に経団連から要請がありました2030年目標につきましては、ビール業界の2030年目標をCO2排出量46.3万トンと策定しており、引き続き削減に取り組んでまいります。
もうひとつの柱である「環境自主行動計画 循環型社会形成編」では、加盟社の全ビール工場で発生する副産物や廃棄物について、再資源化を徹底することで、2000年より再資源化率100%を継続しています。
▼(7)国際技術委員会(BCOJ:Brewery Convention of Japan)
ビール酒造組合では魅力的な商品の開発、美味しさの実現、安全の確保等に関する技術を高めていくために、「国際技術委員会(BCOJ)」を設置しています。米国および欧州各学会の分析委員会への参加、加盟社協同での分析法の開発・学会発表を行うとともに、海外学会発表の国内での再演や招待講演からなる年次大会も開催しています。
昨年はASBC・MBAAの単独開催ではなく、4年に一度の共催によるWBCがアメリカのデンバーで行われました。BCOJからはオーラル11件、ポスター12件の発表を行い、日本のビール醸造技術を大きくアピールしました。
また、昨年、星陵会館で行われたBCOJ年次大会では、参加者が288名と前年から73名増加し、非常に盛況なものとなりました。特に国税庁鑑定官室のご協力により、全国の国税局から多数の参加がありました。
ビール酒造組合は、国内外の技術者同士の交流を進めながら、ビール醸造技術・分析技術の向上に引き続き取り組んでまいります。
▼(8)安全・安心への取り組み
ビール酒造組合では、原料である大麦・ホップから最終製品にいたるまで、さらなる品質の向上と安全性の確保を重要課題の一つとして捉え、活動しています。
食品表示法が2015年4月に施行となってから現在は5年間の経過措置中ですが、変更が必要な表示内容について検討を進めています。
また、2016年は消費者庁と農林水産省の共催による「加工食品の原料原産地表示制度に関する検討会」で、酒類を含む全ての加工食品について原料原産地表示の方向性が中間とりまとめとして示されました。現在は、具体的な表示内容やその時期について、検討を進めています。
今後もお客様に安全で魅力的な商品をお届けできるよう、取り組んでまいります。
以上