各部門の最優秀賞受賞校を対象とする表彰式を、2018年11月23日(金・祝)に野村コンファレンスプラザ日本橋(東京)にて開催しました。当日は、審査委員長の東ちづるさんおよびビール酒造組合・髙島英也会長代表理事より、表彰状・副賞が授与され、審査の講評をしていただきました。
皆さんおめでとうございます。そして応募してくださり、また表彰式にお越しくださりありがとうございます。今日の発表はとても素晴らしく、内容もわかりやすくて面白かったです。
昨年から、これまでのポスター、スローガン、学校賞の 3 部門での募集を、学校賞のみの募集に絞りました。その成果が今年は本当に大きいことを実感しています。皆さんの活動はどれも力が入っており、審査員は一つだけに絞ることに、喧々囂々、侃々諤々の議論で大変でした。そのため、今日が私たちにとっても、皆さんとも対面できて嬉しく、わくわくするご褒美の日になります。この「未成年者飲酒防止教育“学校コンクール”」の取り組みは、良いことがたくさんあると思っています。一つは、正しい知識が未成年の皆さんにきちんと伝わるということ。取組みを生徒たち自らが考えてアイデアを出し、実際に活動し、先生を巻き込んで家族や地域の人たちとも繋がりながら進めていくということは、学校の授業やクラブ活動では得られないこともあるのではないかと思っています。私が学生の時には、このような正しい知識を広めるということがありませんでした。そのため、皆さんの親御さんや先生たちは、もしかするとまだ知らないこともあるのではないかと思います。法律で決められているから駄目なのではなく、脳や身体や精神を守るためであるということを、生徒たちから発信するということは、大きな力があると思っています。
お酒が背景にある事件や事故があった時に、精神が弱いとかお酒が悪いといったコメントをする人たちがいます。それは間違っていると私は思います。例えば刃物を使った事件や事故があった時に、刃物を作った人や売る人が悪い、刃物そのものが悪いと言われることはありませんが、お酒の場合はあります。ですが、お酒は日本の長い歴史があり、文化で伝統です。そして、専門家たちが日々より美味しくなるように研究をしています。その製造されたお酒を運ぶ人がいて、デパート、スーパー、酒屋さんなどで働く人がいて、そうして繋がりながらお酒が広がっています。お酒を通じてコミュニケーションがぐっと深まり、なかなか職場では話せないことが話せたり、商談がまとまったりといった、素敵なツールとしてもお酒は存在しています。20 歳になってからのほうが長い人生ですので、上手にお酒と付き合って欲しいと思います。
ビール酒造組合は、5 社のビールメーカーで構成されていますが、この 5 社は競合です。切磋琢磨している競合会社が一緒になって未成年を守るためにこのような活動をしています。企業が利益だけでなく社会に還元するために取り組んでいるということも、子どものころから知ってもらえるといいなと思います。これが本来の社会貢献をするという企業のあり方でもあるのです。
今日、表彰されたことを、これで終わりではなく、今後広めていただきたいと思います。他の学校や地域、家族など色々広めていってください。そして来年再来年と引き継がれていくよう、是非よろしくお願いいたします。
ビール酒造組合が日本洋酒酒造組合と一緒になり、この未成年者飲酒防止を目的とする活動を開始してから、本年で 17 年目になります。まずは国税庁、文部科学省、厚生労働省、学校各関係団体、そして何よりも審査委員長を務めていただき大変お世話になっている東ちづるさん、また関係各位のご協力により、この活動が 17 年目を迎えることができたことに心から感謝申し上げたいと思います。
「未成年者飲酒防止教育“学校コンクール”」は、昨年から概要を変更しています。2015 年度まではポスターやスローガンでも応募できる活動でしたが、昨年からは、もっと深めよう、実効をあげようという目的で名称も「学校コンクール」と変えました。コンクールの内容についても、学校を中心に生徒だけでなく、地域社会も巻き込み一緒になって参加していただき、学校の中で楽しい工夫をしていただくことも加えながら、全国にもっと波及効果を高めていきたいという目的で、変更しています。
各部門それぞれの最優秀賞受賞校の取組みはどれも素晴らしい内容でした。各学校の活動に心から敬意を表します。
このように活動していただいた結果や成果を、全国の教育機関にどう活用していただくかというところを、ひと工夫、ふた工夫して未成年者飲酒防止活動の実効をあげることに繋げていきたいと思います。
今回の審査経過も大変白熱した内容で、審査に関わっていただいた方々にも敬意を表したいと思いますし、最優秀賞に輝いた皆さま方には、心からお祝いを申し上げたいと思います。
最後になりますが、私どもの活動に参画、ご支援いただいた全国の方々、政府関係者の方々、学校関係の団体の方々に心から感謝を申し上げますとともに、私どもビール酒造組合ならびに日本洋酒酒造組合としまして、さらに活動を一歩二歩と先に進めて、本当に実効のある活動にしていくべく、発展させることをお誓い申し上げ冒頭の挨拶とさせていただきます。