STOP!20歳未満飲酒 2019年度 20歳未満飲酒防止教育 学校コンクール|表彰・審査委員長コメント

各部門の最優秀賞受賞校を対象とする表彰式を、2020年1月25日(土)に野村カンファレンスプラザ日本橋(東京)にて開催しました。当日は、審査委員長の東ちづるさんおよびビール酒造組合・西田英一郎会長代表理事より、表彰状・副賞が授与され、審査の講評をしていただきました。

表彰風景

小学校部門 最優秀賞 利根町立文小学校

中学校部門 最優秀賞 広島市立段原中学校

高等学校部門 最優秀賞 鹿児島県立曽於高等学校

東ちづる 審査委員長 コメント

審査委員長 東 ちづる (あずま ちづる)

皆さんおめでとうございます。発想力、企画力、クリエイト力、実現力、皆さんすごいですね!審査している時もすごいなあと審査員一同感心していました。今回は頭だけで知るということではなく、実際にパッチテストやゴーグルを体験して、他人事ではなく自分事として捉える、学校内だけではなく地域の人たちを巻き込んでいく、そこで大きく広がったと思います。これは繋がる力で、よりいっそう皆さんは、もしかしたら私たち以上に自分の身体を大事にしようと認識されたのではないでしょうか。そしてこのビール酒造組合は、5社のビールメーカーで構成されていますが、この5社は競合です。企業にとって利益を追求することはとても大切なことですが、それ以上に大切なことは社会貢献です。競合会社が一緒になって日本の子供たちの健康を守ろうという取り組みです。
私が小中高の時はアルコールに対する正しい知識は正直持っていませんでした。羽目をはずしたり、失敗や間違いをする人もいました。お酒が背景にある事件や事故があったときに、日本ではお酒が悪者になる風潮がありますが、これはとても残念なことだと思います。例えば刃物を使った事件があります。その場合、刃物そのものが悪いと言われることはありませんが、お酒の場合はあります。お酒は悪いものではありません。お酒を通じてコミュニケーションがぐっと深まり、仕事へ良い影響があったり、友達との関係が深くなったりすることもあります。お酒には、日本の文化や伝統という面もあります。専門家の人たちが日々よりおいしくなるよう考え、研究をしています。その製造されたお酒を運ぶ人たちがいて、お店やレストランなどでサーブする人たちがいて、そのように繋がりながらお酒が拡がっています。このように、お酒と上手に付き合っていけるようになると、よいなと思っています。
きっとこれからも友達や有名人がお酒にかかわる失敗や間違い、事件事故を起こすかもしれません。でもその時にその人だけを責めるのではなく、深く考えて欲しいと思います。その人の生まれ育った環境や、アルコールに関する正しい知識を得られなかった環境があるのではないか、他にも色々あるのではないかと考えてください。その人が社会に復活・再生できるチャンスもあった方がいいと思います。この活動をきっかけに、物事をより深く広く考える大人になって欲しいなと思います。
この取り組みをぜひ来年も続けていただきたいと思います。そして他の学校にも勧めて欲しいです。切磋琢磨するには、競合校がたくさんある方が励みになると思います。よろしくお願いいたします。

会長代表理事 ごあいさつ

ビール酒造組合会長代表理事 西田 英一郎(にしだ えいいちろう)

私どもビール酒造組合が日本洋酒酒造組合と一緒に、この20歳未満飲酒防止を目的とする活動を開始してから、本年で18年目になります。これもひとえに、国税庁、内閣府、文部科学省、厚生労働省、各学校関係団体、そして東ちづる委員長はじめ熱心に審査をいただきました審査員の皆様、関係各位のご支援ご協力の賜物でございます。心から感謝申し上げたいと思います。
また、本コンクールは地域や学校全体で20歳未満の飲酒防止問題の意識を高めると共に、20歳未満の飲酒が及ぼす健康への障害など理解促進を狙いとしています。また最優秀校の優れた活動を全国に広く紹介させていただくことで、本取り組みの一助となることを願っております。
本年は小学校から12校、中学校から15校、高等学校から15校、特別支援学校及び学級より1校の計43校の応募をいただきました。いずれも20歳未満の飲酒防止問題に真摯に向き合い創意工夫され、熱心に取り組んでいただいたものばかりでした。本当にありがとうございました。
本日出席いただきました皆様をはじめ、応募をいただきました皆様の思いが、この活動を広げ、さらに充実して発展していきますことを、心より祈念しております。