2014年11月23日(日)第一ホテルアネックス(東京)にて表彰式が開催されました。各部門最優秀賞、優秀賞の生徒たちが集まり、東ちづる審査委員長より表彰状・報奨授与されました。
受賞された皆さん、関係者の皆さん、本当におめでとうございます。実は最終審査をしている時は、学年も、性別も、名前も、私たちは知らないんですね。そんな中、まさか(受賞者が)ずらりと女性。すごいですね、女子パワー。
(中学生ポスター最優秀賞の)ひなのさんは、描かれている人が女性だったので「たぶん女性だろう」と思ってたんですね。(ポスターに描かれている)女性がストップと言っていたり、お酒を飲もうとしているのを止めている、というのを1枚の画でまとめていてすごく分かりやすい、ということで大好評でした。そして、実は(高校生ポスター最優秀賞の)美帆さんの作品は、男子生徒かなと思っていたんですね。先ほど美帆さんもおっしゃっていたんですけど、この作品はちゃんとデザインされているんですよね。NOという言葉が(作品の中で)うまく表現できていて・・・うまいね~。
また、(中学生スローガン最優秀賞の)貴子さんの「お酒はあなたが未成年なんて知りません」というのは、沢山スローガンがある中でも、お酒を擬人化しているものは、初めてだったのではないかなと思います。お酒の立場から、あなたが未成年ではないということを“お酒”は知らない、という。お酒のせいではない、ということがよく伝わるな、と思ったんです。こういう募集をすると、「お酒が悪者」という作品が多くなりがちなんですよね。でもお酒は素晴らしいものです。それとどう付き合うか、ということを考えてもらうきっかけにもなってほしいので、お酒が擬人化されたスローガンは面白いな、ということで決まりました。
そして(高校生スローガン最優秀賞の)結李加さんの作品の「ちょっと飲む」という部分。本当に大人がよく使うんですよ。「ちょっといいじゃん」「一杯だけ」とか。私も実は昨日友達のお誕生パーティーで「もう一杯!」って言って三軒行ってしまったんですけど・・・。また、「飲む?飲みません!!」というのは割とよくあるのですが、“笑顔で”というのが、なかなか無いんですよ。“笑顔で”というところが、爽やかで高校生らしくていいなと。断るのって難しいのを、“笑顔で”断るのがいいなという評価でした。
この未成年者飲酒ポスターやスローガン、学校賞は、本当にやり方が難しいと思うんですね。沢山の作品を見てても、ユーモアがあって、ミステリアスで、爆走してて、、、いろいろな作品が有るんですけど、やはり伝わらないとダメなんですよね。このビール酒造組合は、ビールを中心にお酒を造っている5社が加盟している組織なんですが、「競合」で、本来ならライバル会社なんですよ。その方たちが集結して、未成年者を守りたい、正しいお酒の知識を知ってほしい、という素晴らしい取り組みだなと思っています。
そんな中で、お酒を悪者にしないで伝える工夫、というのは難しいんですよね。というのもやはり大体は「お酒ダメ」「お酒は悪い」というものが多くなりがちなんですよ。そういうのは私も個人的にあまり好きじゃないんですね。お酒にまつわる事故とか事件、ありますけども、あれはお酒が悪いんではなくて、人間が悪いんですね。例えば、ナイフとか包丁で殺傷事件があった時に、誰も「包丁が悪い!ナイフが悪い!」って言いませんよね。それと一緒で、どうしても未成年者飲酒とかアルコール依存症などの言葉が出てくると、アルコールの方が問題視されがちですが、決してそうではない、ということも、未成年の時から考えてほしいなと思います。そういった話を、学校賞の2校にはまたお話をしに伺いますので、どうぞよろしくお願いします。
この審査委員をしていて、今日が一番楽しみな日です。実際に描かれた人達、頑張った人達がどんな人なのかな、と楽しみにしていたので。おめでとうございました。
私どもビール酒造組合が日本洋酒酒造組合との共催で未成年飲酒防止ポスター・スローガン・学校賞の募集キャンペーンを開始いたしましてから、本年で第13回目を迎えることができました。ここに至りましたのも、ご後援をいただいております、国税庁、内閣府、警察庁、文部科学省、厚生労働省、それに各学校関係団体や、さらに東ちづる委員長をはじめとして、熱心に審査をいただきました皆様など、関係各位のご支援、ご協力の賜物でございまして、たいへん感謝をし、この場をお借りいたしまして改めて厚く御礼申し上げます。
本キャンペーンの目的は、中学生・高校生の生徒さん自ら、ポスター・スローガンを作成していただくことで、未成年飲酒防止の意味とその重要性について考えていただくことにあります。また、学校賞は、教育活動の一助としていただくべく、実施してまいりました。本年は(ポスター・スローガン・学校賞の)総数で7,575点の、非常に沢山の作品の応募がございました。どれも力作ぞろい、という感じで素晴らしい作品が沢山ございましたが、その中でさらに特別優秀な作品を選んで、本日のこの表彰式に至った、ということでございます。
受賞者の皆さんには心から敬意を表しますとともに、お祝い申し上げたいと思います。本当におめでとうございます。
私どもビール酒造組合は、この取り組みを続けていくことに意味があると思っています。この取り組みをさらに充実させ、発展させることを願いまして、私の挨拶とさせていただきます。