皆さん本当におめでとうございます。私は今年で(審査委員長を務めるのが)4年目なんですけれども、今日この日が本当に楽しみなんです。審査は本当に大変です。あらゆるジャンルの人達が集まり、レベルが本当に高い(作品の中から)、どうしても今までと違うものを選びたくなるんです。私たちはみなさんの名前はもちろんのこと、男子なのか、女子なのか、何年生なのか全く知らないんです。なので、今日はじめて、「お酒の燃料、未成年には必要ないよね。」というポスター(を作成したのは)男子だと思っていたのですが、女子だったのかとか、(高校生ポスター最優秀賞の)裕樹くんマルチメディア部という部なんだとか、こうして初めて知ることが多くて楽しいんですね。
この賞は本当に多くの人が関わっていて、最初に私が驚いたのがビール酒造組合さんって5社のメーカーさんが一緒になって、未成年者飲酒防止に取り組んでいるということなんですね。この5社というのは「競い合う」と書いて普段はライバルである「競合」会社なんですね。その方たちが一緒になって、本当はお酒は売れれば売れるほどいいんですけれども、二十歳まではやめましょうねというキャンペーンを全国展開している。これに本当に私は最初驚いたんですね。
色々審査をしていて今の中学生・高校生の皆さんが本当に素晴らしいなと思うことと、ここは本当に伝えたいなと思うことがあります。それはポスターにしても、スローガンにしても「お酒は絶対にダメ」とか「危ない」「危険」という風に思ってほしくないなということです。私もお酒は大好きです。例えば、お酒の事件とかもありますが、それは「お酒」が悪いのではなくて、お酒をどう飲むかが問題なんです。
お酒には長い歴史があって、より美味しいものをと、たくさんの研究がされています。お酒がお店や私たちの食卓に運ばれてくるまでには本当にあらゆる方々の手が関わっています。二十歳になったら、自分の相性をかんがみて、上手にお酒と付き合ってほしいなと思います。そして皆さんが大人になったら次の世代の人たちにも正しい知識を伝えてあげてほしいなと思います。
私どもビール酒造組合が日本洋酒酒造組合と共催で実施してまいりました、未成年飲酒防止ポスター・スローガン・学校賞の募集キャンペーンも、おかげさまを持ちまして回を重ねまして、今年で第12回目を迎えました。これもひとえにご後援をいただいております、国税庁、内閣府、警察庁、文部科学省、厚生労働省、各学校関係団体、また東ちづる委員長をはじめといたしまして、お忙しい中熱心に審査をいただきました審査員の皆様方など、関係各位のご支援、ご協力の賜物でございまして、この場をお借りいたしまして改めて厚く御礼申し上げます。
本キャンペーンの目的は、中学生・高校生の生徒さん自ら、ポスター・スローガンを作成していただくことを通じまして、未成年飲酒防止の意味や、その重要性について考えていただくことにあります。また、学校賞は未成年飲酒防止に関する学校単位の優れた活動を選出、表彰いたしまして、全国にご紹介させていただくことにより、学校における未成年者飲酒防止の教育活動の一助となることを願い実施してまいりました。より多くの学校や生徒の皆さんにご参加いただき未成年飲酒防止のお役にたてればと思っております。
本年はポスター・スローガン・学校賞、合計でじつに6,686点ものご応募を頂戴いたしました。作品はどれも一生懸命に考え、一生懸命に制作していただいた力作でございます。また、学校賞の取り組みも、各校とも熱心にご努力されたものであると思います。本日、各賞を受賞されました皆様は、その中でも特に優れた作品というものを作成し、また活動を実施していただいている方々ばかりでございます。受賞者、並びに関係者の皆様方のご努力に敬意を表しますとともに、心よりお祝い申し上げます。
本日ご出席いただきました皆様をはじめ、このキャンペーンにご応募いただいたすべての方々の想い、関係者の想いが未成年者飲酒防止の輪を広げ、この取り組みがさらに充実、発展してまいることを願いまして、簡単ではございますが私からの挨拶とさせていただきます。