アルコールは自動販売機でだれでも購入でき、購買意欲をそそるようなCMや、世間のアルコールに対する容認の風潮に加え、家族や大人からの飲酒の勧めがあり、生徒は気軽に飲酒をしてしまう危険性がある。
このため生徒、保護者の飲酒への考え方や実態調査を行い、アルコールの正しい知識やしっかりとした判断力をつけさせるとともに、保護者や地域が協力して未成年者に飲酒をさせない環境づくりをする必要があると考え、平成17年度学校保健推進テーマを「正しい判断力を持とう-中学生と飲酒-」と設定した。
学級活動では、アルコールが心身に与える影響を理解させるためバッチテストを行い、アルコールに対する自分の体質を理解してもらった。また、人からアルコールを勧められた時には、はっきり断る態度を身につけることを指導した。
未成年者飲酒防止について、保健委員会を中心に標語やポスターを作成し、生徒に呼びかけ行った結果、生徒の間に未成年者飲酒の弊害や飲酒をすることの規範意識が高った。
文化体育委員会が中心になり、保護者のアンケートを作成し、まとめと考察を行った。また、学校保健委員会の場で、このアンケート結果の発表を行ったことにより、保護者の学校保健に対する関心と意識が高まった。
青少年を育てる会の会長さんや、小学校の養護教諭を学校保健委員に委嘱し、本校の健康問題を協議することができたので小中学校の連係がさらに深まった。
青少年を育てる会の研修会で、生徒、保護者のアンケート結果を発表するとともに、保健だより飲酒防止特集号を地域に回覧し、未成年者飲酒防止への協力をお願いした。このため、未成年者飲酒に対する理解が深まり、地域の子供を地域で守ろうという意識が高まってきているように感じる。
育成会や地域の子供たちが参加する行事に、お酒を持ち込まないようにお願いしたことにより、お酒の持ち込みが実際に少なくなってきているようだ。
今後の課題としては、生徒に正しい判断力をつけるために繰り返し指導するするとともに、保護者への啓発活動を続けたい。保健だよりや青少年を育てる会の研修会を通して情報を発信し、さらに協力をお願いする必要もある。学校からのお願いやお知らせが多く、保護者や地域の皆様の声を聞く場が少ないので、意見を聞ける機会を増やしていきたいと思っている。
●キャンペーンへの作品応募…スローガン1作品/ポスター25作品